日本の伝統行事としておなじみの「節分」ですが、2021年は例年よりも1日早い2月2日(火)が節分の日となります。節分が2月2日となるのは、1897年以来、124年ぶり。
そもそも「節分」とは、各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日のことを指していました。現在は、立春の前日が節分とされています。
最近では、豆まきより「恵方巻」を食べる日としてなじみがありますが、実は恵方巻には、美容効果をアップさせる食材がつまっています。ここでは恵方巻のはじまりから、恵方巻に使用される美容食材について紹介します。
目次
恵方巻の由来
始まりは大正時代の初期、大阪の花街でお新香を巻いた海苔巻きを、その年の恵方に向かって食べたことからと言われています。商都大阪発祥の風習と言われていますが、その起源の定説は不明な点が多く、恵方巻が日本全国なじみのある食べ物になったのは1989年(平成元年)とのことです。
コンビニエンスストアのセブン-イレブンが「大阪には節分に太巻き寿司を食べる風習がある」ということから、西日本エリアの店舗で「恵方巻」を販売開始。わずか10年足らずで全国展開を果たし、一般家庭でも恵方巻きを食べるようになりました。
「恵方に向かって、太巻きを無言で食べれば願いが叶う」
縁や幸せが途中で途切れぬように、一本まるまる食べるのが良いと言われています。
2021年の恵方は「南南東」です。
基本の恵方巻
一般的な恵方巻きには、7種類の具材が入っています。
この「7」という数字は商売繁盛や無病息災を願って七福神に因んだもので、福を巻き込むと意味付けされています。
▼7種類の具材に込められた意味
- かんぴょう 細く長い形から「長生きできるように」
- キュウリ 「9つの利」をもたらしてくれる
- えび 曲がった腰と、長いひげを持つことから、健康長寿の象徴
- 卵焼き 黄色い色から、財の豊かさ、金運のげん担ぎ
- ウナギ(アナゴ) 「うなぎのぼり」という言葉からもわかるように、出世や上昇
- 桜でんぶ(おぼろ)原料の白身魚の鯛は「めでたい」という言葉がかかった縁起物
- シイタケ煮 傘の形が陣笠に似ているため、身を守ってくれる
ひとつひとつに意味が込められています。この7種類の具材を使った恵方巻が基本ではありますが、絶対に入れなければならないというルールはありません。
恵方巻の美容食材
<かんぴょう>
かんぴょうには、たっぷりの食物繊維が含まれています。食物繊維は、腸内環境を整える効果があり便秘を防ぎます。さらに、糖や脂質、ナトリウムなどを吸着して身体の外に排出する働きがあるため、ダイエットや生活習慣病の予防にも期待ができます。
<しいたけ>
定番のしいたけもまた、食物繊維が豊富な食材です。特に不溶性食物繊維が豊富で、この食物繊維は便とともに有害物質まで排出してくれると言われています。ビタミンB1.2も豊富で、腸内環境を整えることでニキビや肌荒れの予防にもつながるのです。さらにしいたけは、乾燥させることで栄養価がより高まる特性があります。
恵方巻アレンジレシピ【キンパ】
韓国の海苔巻きのように、キムチをプラスするのも美肌に効果的です。
ほうれん草やニンジンなどを具材に入れ、アクセントにゴマをふりかけ、巻き込むことで、アンチエイジング成分であるビタミンEもたくさん摂取ができます。甘辛く煮た牛肉を入れると、キムチととっても合います。ごま油の風味で野菜が苦手な方や、食べ盛りのお子さんにも食べられるボリューム巻き寿司です。
おわりに
意味のこもった基本の具材で福を巻き込むもよし。好きな具材を選んで食べるもよし。 その年の恵方を向いて、切らずに太巻きのまま食べることによって、「縁を切らない」「縁起をかつぐ」という意味を少しだけ意識しながら節分の日を過ごされてみてはいかがでしょうか